やっぱり! 穂高  後半

だいぶ あいちゃったネ
写真の整理が…

さて昼根までして、9時前には またまた爆睡してしまい
おかげで翌朝は、目覚ましがなくても 4時半に起きました。

どうやら、少し疲れもとれ 気力も回復です。



とりあえず、きのう炊いたご飯に ふりかけと味噌汁という簡単な朝食をとり
朝のミーティング
「残雪が どんなもんかわかんないけど 行けるとこまで行ってみましょう」


こちらは、北穂高へのルート
左側の尾根(南稜)にとりついて登ります

支度を整え、6時すぎに出発。

しかし、ルートがわからない…
ザイテングラードという支尾根に向かっていくのだが
すべてが雪のなか…

ウロウロしていると、山岳救助隊の人が
「パノラマコースは、通行禁止なので 違うルートを行ってください」
とのこと

ルートは涸沢小屋の前を通り、獅子岩を目指して登り
そこからトラバースして、ザイテングラードにとりつくのだそうだ。。
あぁ、確かに雪渓を回避してルートがある…
しかし、トラバースがいやらしそうだ…

とりあえず、小屋に向かって 緩い雪渓を登る
どうやら 雪の状態は昨日と変わらない
これならキックステップでいけそうだ

小屋のテラスを横切り、裏手に向かっての登り
雪のない道が嬉しい

しばらく行くと 雪渓まじりになるが
この辺は まだ大丈夫



一番 いやらしいのが
やはり獅子岩からのトラバースだった

一歩踏み外せば、それこそ奈落の底に
滑り落ちて行きそうだ

最後のトラバース

ここを渡りきって、ザイテングラードの末端にたどりついた。
雪がなければ、快適だった筈

少し頂上付近の雲がとれて 前穂高の雄姿が顔を覗かせていた

左から、スカイラインを刻む峰は
岩屋の世界。。

少し、休憩をはさみ ザイテングラードにとりつく
植物や土もあるけど、ほとんどがザレた岩尾根で
なかなかに いやらしい

鎖や梯子もあるけど
必要最低限な印象。。
下さえ見なければ、快適なクライミングなんだけどなぁ…

2段階に分かれた岩尾根は
意外に時間がかかり1時間半ぐらいの行程でした

たどりついた 稜線上に立つ穂高岳山荘
淡い期待をして、飛騨側を覗きみるも
やっぱりガスのなかで なにも見えません…


まぁ、しょうがないっすね。
晴れてるだけでも御の字です

さて、ここからのルート
写真左奥の階段状の部分を進みます。

ここは、ガスってる分 グレードが下がったかもしれません…

と、言うのは ここがこのコース最大の核心だったからです。。
いきなり、垂直の壁につけられた梯子…
そして、なんで梯子ないのぉ~って言うぐらいヤバイ岩場
そして、また垂直の梯子…
ちょっと 生きた心地がしませんわぁ。。

ガスってて高度感がなかったから
恐怖心も少なかったけど
かなり足がすくむポイントです。

雪がついてるときは、どうするんだろう…

難所もこえ、ザレた岩場をジグザクに上っていくも
ガスっている為、奥穂高までの距離感がわかりません
いくつも、頂上らしきピークをやりすごし
ひときわ大きな岩峰にたどりつきます。
どうやら、ここが頂上なんですね…

小広いところを想像してたもんだから
拍子抜けしてしまいました。

ただの岩峰です。
この向かいに 定員5,6人のスペースがありました

展望もひとつもなく、寒くなってきたので
登頂の感激も そこそこに帰路につきます

帰路は、来た道と違い岳沢側に下ります
これで 上高地ー涸沢ー奥穂高ー上高地という一周コース

次に目指すは、前穂高の下にある紀美子平という場所
(時間の関係上、前穂高ははぶきました)

下りだからと言っても、そこは穂高
全然、気が抜けません…
ルート不明瞭、残雪のトラバース、梯子のオンパレード


でも、少しづつ高度をさげるにつれて
ガスの中を抜け
時折、その本来の姿をみせてくれました


これだから、山はやめられない

奥穂高から前穂高までの稜線は
上高地からも見ることができて、吊尾根と言われているんだけど
ルートは、稜線上ではなく ほぼ上高地側の稜線直下についてます
その側壁は、意外に起伏が多く
乗り越えても乗り越えても、紀美子平にたどりつきません

しっかり1時間強かかって、紀美子平についたときには
少し雨がパラついてきました。
ここまでにであった登山者は、2組
涸沢ルートに比べ、圧倒的に少ないです。。
まぁ、この過酷さを考えれば無理もないか  

その先も、結構やばいポイントが続き
カモシカの立場という小広いところまでくれば
一休みできます


気が付けば、眼下に 岳沢小屋が…

いままでの岩ばかりの世界とうってかわり
どんどんと緑が増えていきます

梯子場が2か所ありますが
高度感があまりないので、こちらは楽勝

道が草原の中のジグザグ道に変われば
小屋もう近い
最後に緩やかな雪渓を横切って河原にでます
そこに恰好の水場が…
まさに水を得た魚のごとく、顔を洗い喉を潤したら
元気復活です。

あとは、上高地に降りるだけ…
小屋の指導表にも あと1時間15分とありました
ところが、ここが長い長い…
まぁ確かに、見た目の距離感や高度感はまだまだあります
が、とても1時間あまりで歩けるような気がしません

梓川も、大分近づいてきているけど
今度は、森の中の水平移動が長いです。

結局、2時間近く歩いて明神池のほとりに
ようやくたどりついたのだけど
実は、まだ20分ほどあるんです

疲れ切った我々とは対照的に
軽装の観光客とすれ違います。
昨日の朝、出発した上高地が
えらく昔のことのように思われ、
ここにきて、ようやく達成感をじわじわと感じてきました。
振り返れば、今おりてきた山の姿

あぁ、ついにやったんだなぁ
憧れの穂高を…

登山靴を脱ぎ、食べたかったアイスをむさぼる
昨日からきれてたタバコを吸う
徐々に日常に戻っていく その感じ
下っているときは、一刻も早く降りたかったのに
もう、山っていいな なんて思っている…

沢渡に戻り、足湯につかる
めちゃめちゃ熱いのだけど
痛めつけられた足に感覚が戻っていく

何度か通った帰り道が
少しだけ違う気がした





  


2012年08月20日 Posted by chibi at 18:47Comments(0)